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自己嫌悪 ~どもりを治す方法~

平 準司

こんばんは。平です。

私は幼稚園や保育園でも講演をしたりします。”お母さんのための子育て大学”というようなものをやっています。

そして、最近よくこんな相談を聞きます。

『うちの子供がどもりでなんとか治したいんですが、どうしたらいいでしょうか?』

今の時代は、何でも早く修得させようとしますよね。
早くオムツが取れるように、一人で眠れるように、おしっこやうんちはトイレでできるように、字を書けるように、そして上手にしゃべれるように・・・。

『わんわんと、みゃーみゃーじゃないわよ。犬と猫よ』
とか
『バーバ、ジージじゃないわよ。おばあちゃん、おじいちゃんよ』
とか。

親にしてみれば子供が将来楽に人生を送れるように、前もって準備させているんです。

そして、それができなかった時、とてもあせっちゃいます。

『内の子は大丈夫かしら。このまま成長して行ったら大変な事になるんじゃないか』
『小学校にあがってもこんな感じだったらいじめられるんじゃないか』 etc・・・

とても不安です。

『うちの子供がどもりでなんとか治したいんですが、どうしたらいいでしょうか?』

こういう質問を受けた時、私はこういいます。

『そうですか。どもりを治したいんですね。だったら良い方法がありますよ。治さないで下さい

『え!? あのー、平さん、私子供のどもりを治したんですけど・・・』

『ええ、だから治そうとしないで下さい。そうすれば治ります』

『あのね、平さん。私は治したいんですよ』

私がこう言うと、多くのお母さんがこういう反応をします。でも、一度想像してみて欲しいんです。

子供がどもりで、お母さんがそれを一生懸命治そうと努力している。
そんな時、一体どんな顔をしていると思いますか?
そして、それを見ている子供はどんな気持ちになっていると思いますか?

お母さんが子供がどもっているのを見て、すごく不安になっている。あちこちの病院に相談したり、子供を連れていったり、心配して、そして、子供がしゃべろうとするたびに全神経を集中させて一言一句聞いている。

子供はとても緊張してしまいます。そして、
『ちゃんとしゃべらなきゃ、ちゃんとしゃべらなきゃ』
とますます、焦ってしゃべる事ができません。

お母さんが慌てたり、困っているのを見て子供たちはこう思います。

『お母さん、僕はお母さんに迷惑をかけていますか?』

『お母さん、どもりの僕は愛してもらえないですか?』

『お母さん、ごめんね。そんなに一杯心配をかけて』

『お母さん、ごめんね。僕は悪い子です』

『お母さん、ごめんね。僕なんていないほうが良いね』

子供はそう思ってしまいます。

子供がどもりだったとして、世界中で一番それを嫌っているのは誰でしょうか?
一生懸命どもりをなおそうとしている私達、親です。子供はそれを敏感に感じ取ります。
だから、私はいいます。

『どもりを治そうとしないで下さい』

そして、子供たちに言ってあげて欲しいんです。

『お前がどもりであろと、なかろうと、お前は私の最愛の子供だよ。愛しているよ』

すると、子供は心底ほっとします。そして、それが本当に感じられた時、自然と治って行きます。

私達の中にはやけどの女の子のやけどのように、”誰にも見せたくない””誰にも愛されない” そう思って、自己嫌悪している部分があります。そして、その自己嫌悪が私達を苦しめ、人生でたくさんの問題を創り出します。

その部分をよりよく癒して行く事で本当に人生が楽になっていきます。

私達の中にある自己嫌悪の部分、それを癒せた時に、それは大きな贈り物となって自分に帰ってきますよ。


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