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Communication:コミュニケーション

平 準司

こんにちは。平です。今日のお題は『コミュニケーション』です。
コミュニケーションって言うのは自分と相手との間に橋をかけるようなものです。
心理学を勉強している人が陥りやすい罠があります。これは心理学の使用上の注意にもなります。心理学って言うのは使い方を誤ると、痛い目に会います。
心理学は自分自身に対して使ってください。人に対して使わないで下さい。人に対して使うと嫌われます(^^)。

人の事を分析ばかりしてああだ、こうだ言う人に、皆さん近づきたいと思いますか?
思いやりがあって、わざわざ言ってくれてるんだろうけど、おせっかいな人っていうのは対応に困りますよね。
例え良い商品だとわかっていても、押し売りはされたくないですよね。
心理学は人の心や感情を扱います。それを押し売りすると、すごく嫌われます。

例えば、こういうのはどうでしょうか。(ちょっと極端な例かもしれませんが…)
あなたが友達に、こう言ったと思ってください。
『なあなあ、昨日さインターネットしてて良いホームページ見つけてん。ヒーリングっていうのを扱っているらしいねんけど、このホームページ読んでたらさ、結構使える事書いてるねん。参考になるから、見てみ』
すると、友達は
『ヒーリング? なんやそれ。怪しいやんけ。ひっかかったらあかんで。お前大丈夫か。もうええから、やめとけや』
って言いました。
あなたは、友達にとってこれが役に立つんじゃないかと思って言っているのですが、友達はそうは思いません。逆にあなたの事を思って心配してくれています。

こういうことって、よくありませんか?
両親との間で、友達との間で、恋人・夫婦の間で、上司との間で。
でも、往々にして僕達はこういうふうに言われると、腹が立ちます。
そして、あなたはこう言ったとします。
『怪しいって、お前な。俺がせっかく教えたってんのに、何やねんその言い方は。お前はいつもそうや。俺が新しいもの見つけてきて、教えたってんのに、絶対に聞けへんからな。で、ちょっと、時間がたってこれがいいってわかったら、すぐに聞いてくるくせに。お前そこ直したほうがええで』
って言ったとします。
すると、友達も痛いところをつかれていますから、
『お前に言われたないわ。お前かって人の事ばっかり言えるかい。お前もな、こういう悪いとこあるやんけ』
ってなります。こう言うコミュニケーションの仕方では、けんかになっちゃいます。
そして
『お前のそう言うところを直すためにも、絶対お前は見たほうがいいわ』
って言うとこれは友達にとって『とどめの一発』になります。残されているのは、2週間口をきかずに、時間が解決してくれるのを待つしかありません。

コミュニケーションを取る時に一番良い方法は、正直になる事です。こう言うとこうおっしゃられる方がいます。
『平さん、平さんは正直になれって言うけれど、私が正直になったら思いっきり怒りをぶつけてしまってだめになっちゃうわよ』
上の例でいうと
『平さんが、正直になれって言うから、俺は友達に正直に言ったよ。でもけんかになったじゃないか』
でも、これは嘘です。
怒りって言うのは2次感情といって、何かの感情の上にかぶっさている感情です。上の例の場合、どうして彼は怒ったのでしょうか?
それは、自分が友達に良かれと思って言ったことが、友達には受け入れてもらえなかったからではないですか? だから悲しかったんですよね。
『お前が、乗り気になってくれへんかったから、残念やわ』
って言えなかったから、怒ったんですよね。

でも、ちょっと想像していただきたいんですが、もしあなたが素直にこう言えたとしたら友達の対応は変わったと思いませんか?
『そうか、すまんかったな。でもな、おれもヒーリングって聞いて怪しいと思ってな。いや、悪くなかったらそれでいいねんで。でも、一応念のためにな。まあ、見たくなったら見るから、またそん時教えてーや』
ってなると思いませんか。
ここで、もう一つ大切な事は『選択は相手に任せる』と言う事です。あわてんぼはダメですよね、女性の皆さん。(^^)

例えば、あなたの近所の田中さんが通信販売で浄水機を買われたとします。
で、彼女はあなたにこう勧めてきました。
『私ね、この間、通信販売で浄水機買ったんだけど、これが良くてね。水がすごく美味しくなったのよ。あなたもどーお。うちに来て、一度試し御覧なさいよ。すごくいいわよ』
でも、あなたは
『高いでしょ。それに水にもなれているから、うちは良いわよ。またその気になったら紹介してもらうわ』
って言ったとします。そして、田中さんはこの日それ以上は何も言いませんでした。

しばらく経って、あなたは田中さんの家に用事があって訪ねた時に田中さんが
『まあ、ちょっと家に上がって、お茶でもして行かない』って誘ってくれたので、お茶をご馳走になりました。すると、田中さんの家のお茶がすごく美味しかったんです。
で、あなたは
『このお茶すごく美味しいわね。どうやって作ったの。何かいいお茶の葉でもあるの?』
って聞きました。すると田中さんは
『ああ、別に特別な葉は使ってないわよ。前に言った浄水機のおかげよ。すごくお水が美味しくてね。買って以来、ご飯も美味しく炊けるし、お茶もすごく美味しくてねー』
って言いました。
こうなると、もうこの浄水機の魅力は理解できますよね。あなたに余裕があれば、田中さんに紹介してもらって、同じ通信販売会社を通して、同じ商品を買われるでしょう。

この結果の違いは、『正直になれるか』、『相手を尊重して、選択を任せる事ができるどうか』です。それだけで、結果が100ほど違います。
状況が違うかもしれませんが、こういった事は本当にたくさんあります。
人を変えることはできませんが、自分の対応を変えることによって、より良い関係に持って行く事はできますよ。


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