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質問忙しい彼とコミュニケーションを取りたい!
はじめまして、今、いろいろ悩んでいます。
このHPを見つけてからは、本当に参考になることばかりで、とても助かっています。距離の取り方もとても参考になりました。
そして、以前なら、手を繋いだり、頭をなでたりするタイプだったのですが、2人とも。
私も以前と同じでふれあうことをたくさんしたいのですが、彼は、いそがしいことを理由にあまり時間をとってくれないようになりました。
いそがしいことをしてる時間こそ、私のためだと言います。
もちろん、応援もしたいのですが、愛されてる実感が得られないので、さみしいのです。
彼は、私のために仕事をがんばってるのはわかるのですが、もっとコミュニケーションをとってもらえないと、やはりさみしいです。
以前、浮気疑惑もあって、それは、本当になんでもなかったらしいのですが、私に聞かれない、影では、友人たちに浮気話をしてたりとか、本人は冗談でしたと言ってますが、何度も繰り返していて今も、本当に信頼できずにいます。
2人でこれからもがんばっていくつもりなのですがやはり、信頼という部分を壊されてるのもあって不安症なので、もっとコミュニケーションをとってもらいたいのです。
だけど、彼を思うのなら、少し距離をおき、応援するべきなのでしょうか。
ななこさん 27歳 女性

回答 カウンセラー: 中原志帆(退会)
ななこさん、はじめまして。カウンセラーの中原です。
このHPを実生活で活かして下さっているのですね。ありがとうございます。

ななこさんのメールを読ませていただいて、変わってしまった彼の態度に不安になってしまった心情が伝わります。
ですが、ここで問題です。ななこさん以上に不安性な人は誰でしょう?

『……彼ですか…?』 はい、そうです。彼です。

HPにもあったかもしれませんが、身体的な親密感の感じ方をタイプ別に分けると視覚派、聴覚派、触覚派とあるのだそうです。ちなみに私は思考にがんじがらめになりやすい視覚派です。つまり、相手の仕種や表情、目などを見て感じるタイプだと思います。ななこさんと彼は二人とも触れあって感じる触覚派なのだろうなと思います。

おそらくこの3タイプの中で一番感覚的なのは触覚派ではないかと思います。
思考よりも感覚が先に立つタイプで、鋭敏さや繊細さがそこへ伴ってくるのではないかと思います。悪く言えば論理的ではないということになるのかもしれません。
そうすると特に男の人は持ち前の繊細さと社会的な立場とから『論理的(もしくは合理的または現実的)であらねば生き残れないのでは。』という不安や誤解を抱いてしまうことがあるかもしれません。

ななこさんが距離の取り方や相手を思いやるといった洗練された『大人の付き合い方』を実践されるに従って、お二人の関係は次の段階へと入って来たのではないかと思います。
そろそろ二人の将来についてのお話が、だいぶ現実味を帯びて来ているのではないでしょうか。

ななこさんが彼女から妻へとなるように、彼も夫へとなっていくわけです。
彼からすると男の責任や役割というものが何処からともなく近寄って来るような気がして、漠然と不安になったり怖くなったりするのではないでしょうか。

先程言いました通り、感覚的で繊細な彼は人一倍その責任や義務を感じ、人一倍不安になってしまうということが考えられませんでしょうか。
そして彼は仕事を頑張り始めたのではないでしょうか。ななこさんのお父さんに安心してもらうために、社会で認められるように、何よりもななこさんを幸せにするためにです。

感覚派は言葉にするのが苦手かもしれません。理屈ではないからでしょうか。まず頑張ってみる。説明するよりも行動することによって結果を出す方が得意なのかもしれません。

しかし自分に自信のある人がこういったことをするでしょうか? おそらくしないでしょう。
もし彼が不安になっているのだとしたら、自分に対して自信があまりないことも原因としてあるのではないでしょうか。逆にこの不安はななこさんにもあるのではないでしょうか。
もしかすると、不安との戦いで彼の心は限界なのではなのではと感じました。
そう思った理由は彼の話すおそらく架空の浮気話です。

浮気話はおそらく冗談でしょう。もしくは妄想。話には出さないかもしれませんが、彼の心の中ではななこさんに軽蔑されて去られてしまうなどというところまで見ているかもしれません。
しかし、こんな話をたとえななこさんに聞かれないところでだとしても、話して何のメリットがあるのでしょう。ほぼ確実に自分の評価を下げるだけではないでしょうか。ところがそれが彼の無意識の狙いだとしたらどうでしょう。

いくら頑張っても納得がいかないばかりか、彼女を不安にさせている。
おそらく彼はななこさんを不安にさせていることにも何となく気付いていると思います。
そしてそんな自分を内心最低だと責めているのではないでしょうか。そしてその最低なやつに相応しい状況を自ら作り出しているとしたらどうでしょう?

それはもう悪循環でしかないですよね。彼も本意ではないでしょう。そしてこの状況はある意味彼からのSOSなのではないかと思ったのです。
触覚派がいきなり視覚派に変わったりすることは、おそらくないでしょう。
彼も本当はパソコンを触るより、ななこさんに触れたいだろうし、書類をそろえるよりも、ななこさんの髪を撫でたいだろうと思います。それをあえて彼は我慢して頑張っているのではないでしょうか。

しかし、そんなことは頭では分かっていても、やはり淋しいのは当然のことでしょう。どうしたら彼が楽になり、もっとコミュニケーションをとれるようになるのでしょうか。

コミュニケーションを求めたり、ななこさんの方からもっと接触したりしたら、彼は怒るか、仕事に没頭しようとするでしょう。自分が禁止したり抑圧していることを目の前でされた場合、多くは怒るか引きこもってしまうのです。真剣にダイエットしている人の前でケーキを食べるようなものですね。

『少しくらい不自由でも構わないわ。それよりもあなたにそばに居て欲しいの。』
例えば、こんな風に言ってみたとしたらどうなるでしょうか。
これもまた、おそらく彼は怒ってしまうか、もしくはもっと仕事の虫になってしまうでしょう。自分の情けなさを肯定されたように感じてしまうのかもしれません。

では本当にどうすれば善いのか?

おおよそ3タイプに分けましたが、完全な触覚派や完全な視覚派などというのはほとんど無いと思います。みんな3タイプをそれぞれ持っていて、その割合が一番多いもので~派と分けているのだと思います。

触覚が使えない場合、残りの視覚と聴覚を使ってみてはどうでしょうか。
今、ななこさんが欲しいことは何でしょう。もちろん彼とのスキンシップやコミュニケーションですよね。
もし、それが出来なかったとしても愛情のある言葉が少しでもあったらどうでしょう。遠くからでも見守られている感覚があったとしたらどうでしょう。少しは落ち着くのではないでしょうか。

それは彼も同じだと思います。不安な感情も欲しいものもななこさんと同じなのではないでしょうか。

距離をとって応援するのも一つの手です。でも、今距離をあまり取る必要はないのではないでしょうか。心理的にも物理的にも少しだけ間をあけて、伝えてみるだけでよいのではないでしょうか。
もう彼は頑張っています。応援するよりも承認してあげてはどうでしょう。

会えないことを責めるよりも、彼に会えたときの安らぎを伝えてあげてみて下さい。
必要だと求めるよりも、ななこさんにとって彼がどうして必要なのか伝えてあげてみて下さい。
恨み言を言うよりも彼の長所や才能、好きなところを心から言ってあげる方が、彼もななこさんも気持ちが楽ではないでしょうか。

直接会うのは難しいようですから、ほんの短いメールや電話はどうでしょうか。それもダメなら彼の頑張っているところを想ってあげてはどうでしょうか。そして労りの言葉を心の中でかけてあげてはどうでしょうか。

ななこさんは信頼が崩されてしまったと書かれていました。
人と信頼を結ぶよりも自分に信頼を置く方が難しいかもしれません。
でも、人と信頼を結ぼうと思ったら、自分への信頼がないと確かな絆は結べないのではないでしょうか。

こうやって相手を認めていくことが自分を認めることにもなり、それが自信へと変わってゆき、それが積み重なって自己への信頼、そして同時に相手への信頼になっていくのではないかと思います。
ここは一つ踏ん張って、頑張ってみて下さい。

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